一般社団法人HiCO-BAY 伊藤 達巧さん
スタジオ K1 正垣 亮治郎さん
当サイトで4年前にそれぞれインタビューを受けた二人。あれから仕事や環境が変わり、地元への意識も変わったと言います。どのような変化があったのでしょうか。
(過去の記事)
正垣亮治郎さん
https://kamicho-ijyu.com/konwakai/
伊藤達巧さん
https://kamicho-ijyu.com/t_ito/
-まず、前回のインタビューから変わったところを教えてください
正垣:4年前の時点では香美町役場に勤めていたのですがあの後退職し、県外の映像制作会社に転職しました。その後、2022年に地元へUターンして映像制作の事業をスタートしました。今では企業のPR動画やYoutubeのコンテンツ制作のため企画・撮影・編集などを請け負っています。
伊藤:僕も転職しました。以前は保育士でしたが今は一般社団法人を設立し、 理事を勤めています。内容は多岐にわたり、法人事業として移住相談や空き地空き家などの利活用、個人事業としてアウトドアインストラクターや音楽活動などをしています。
正垣:仕事内容は大きく変わりましたが、実は仕事を回してくれるのは地元の知人・友人や、前職で知り合った人たちです。だから仕事で関わりがある人はあまり変わっていません。動画編集も元々趣味でやっていたことを仕事にしました。今は好きなことで生活できているので幸せだなと感じています。
伊藤:そうなんだよね。僕も以前は保育士をしながら趣味でまちづくりイベントや音楽活動をしていましたが、今はそれを仕事としてやるようになりました。地域の人との関わりは変わらず続いていますし、やってることはあまり変わっていないのかもしれません (笑)。都会で働きたいと思ったこともないですし、やっぱり地元が好きですね。
-地元・香美町への意識の変化はありましたか?
正垣:以前は「地域貢献」という言葉をとても意識していました。自分にできることは何か、地元の人に喜ばれるのは何か、移住者を増やすためには何をしたらいいのか、など考えていました。でも今は、一周回って力が抜けて「ここに住んで仕事していること自体が地域貢献なんじゃないか」と思うようになりました。
正垣:僕は結婚して子供もいますが、昔と違ってこの町で子育てすること自体が地域貢献だと思うようになりました。近くには両親もいてサポートもしてくれるので、頼れる人が近くにいるのは本当に恵まれていてありがたいことだと実感しています。地元の環境は大好きなので、このまま地元で育てていきたいです。
伊藤:僕はそれほど地元にこだわっているわけではないですが、仕事も生活も今いる場所で、まずは自分が楽しめることが一番だと思います。DJとして始めたキッズディスコは4年目になり、子どもから大人まで幅広い世代の人たちがイベントを楽しんでくれています。
僕は音楽を通して楽しむきっかけづくりができたらいいなと考えています。もちろん地域の人の意見を聞いて、町に対する問題意識もありますが、それぞれが自分の役割を果たすことで結果的にまちづくりに繋がると思います。僕の行動原理は「楽しいこと」。こだわりはそこだけです(笑)。
正垣:自分が面白いと思うまちづくりをすればいいので、もっと自分本位でいいと思います。
伊藤:「都会に出ないと面白くない」というわけではないので、やっぱり自分次第だと思います。
-田舎での出会いについて教えてください。
正垣:僕は結婚していますが、実は妻は関東の人です。音楽がきっかけで知り合いました。結構レアなパターンだと思います。正直、結婚前はなかなか出会いがなくて苦戦していました。マッチングアプリを使って、もし知り合いに当たったら気まずいですし(笑)。基本、引きこもりタイプなので若い時は苦労しました。
伊藤:出会いに関して、僕はあまり苦労した経験がないですね。あちこちイベントで動き回っていたので、友達や知り合いはたくさんできましたから。 もちろんそこから発展するかは別問題ですが(笑)。
正垣: なんかカッコいいな(笑)。僕たちの周りの人たちは学生からの付き合いや、会社での出会いが多いと思います。田舎の人だと25~26歳くらいで結婚する人が多いイ メージです。俺たちはもう30歳前後だから遅いくらいです(笑)。
伊藤 :地元で見つけようとするよりもっと広範囲で考えた方が出会いは広がると思います。音楽フェスにもたくさんの人が来るし、人が集まるところには必ず出会いはあります。
正垣:で、今は彼女いるの? 結婚するの?
伊藤:それはノーコメントだよ(笑)。
-未来の夢や、今後やりたいことはありますか?
正垣:しばらくは子供を健全に育てることに集中します。せっかく自由がきく仕事を選んでいるので、ワークライフバランスを考えながら地元で子育てを楽しみたいです。
伊藤:僕は地元にもっと遊ぶところを増やしたいと考えています。駅の待合室、廃校、手入れが行き届いてない空き地や空き家などきちんと整備して活用していきたいです。自分のため、子育て世代の人のため、大切な人のためにみんなが集まって遊べるところを増やして、自慢できる場所にしていきたいです。
-最後に香美町に移住を考えている人にメッセージをお願いします。
正垣:僕は地元民ですが、地元の人の情報で空き家を紹介していただき、空き家バンク制度を使って今の家を見つけました。空き家は山ほどあるし、住むところはすぐに見つかると思います。移住ブームは落ち着きましたが、だからこそ狙い目だと思います。
伊藤:仕事に関しては、町内で無理やり探さなくても大丈夫だと思っています。近隣の豊岡市や鳥取市まで車で30分から45分程度なので十分通勤圏内です。近隣の町で働く選択肢も入れると、移住についての考えが少し軽くなり、 視野が広がると思います。
地元での仕事は人とのご縁で紹介してもらえることが多いので、できれば移住前から地域の人と関わって欲しいですね。僕は移住相談も受けているのでお気軽に相談してください。
お二人のインタビュー動画もぜひご覧ください。