余部の歴史と新しい魅力を道の駅・空の駅から発信!

道の駅あまるべ 駅長 川本博文さん
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1912年の開通以降、香住で暮らす人の生活の基盤でありつづけた余部鉄橋。高さ41.5mの鮮やかな赤い鉄橋は、交通の便としてはもちろん、写真撮影や観光のスポットとして幅広く親しまれてきました。現在は防風壁を備えたコンクリート製の橋梁に架け替えられ、旧橋梁と同じく空を行き交うような列車の風景が楽しめます。橋梁を臨む橋下のスペースに2012年にオープンしたのが「道の駅あまるべ」です。地元から観光客まで多くの方が楽しめる道の駅あまるべの魅力と余部の歴史について、駅長の川本博文さんにお話を伺いました。

(余部橋梁下にある道の駅あまるべ)

 

余部鉄橋の歴史と、川本駅長のふるさとの思い出

川本さんは余部生まれの余部育ち。仕事の都合で香住を離れた後Uターンし、2019年4月に「道の駅あまるべ」の駅長として着任しました。

(道の駅あまるべ 駅長 川本博文さん)

 

「鉄橋があった子供の頃と、風景は大きく変わりました。2010年に橋梁が架け替えられてから、2012年に道の駅あまるべが開業し、2013年には余部鉄橋『空の駅』が、2017年には空の駅への直通エレベーターの『あまるべクリスタルタワー』も建設され、リピーターのお客様からも『来るたびに風景が違うね』と声をかけていただきます。」

余部鉄橋の歴史はまさに香住に住む人のインフラの歴史でした。余部鉄橋が開通したときには餘部駅はなく、鉄道の利用者は列車の合間を縫って余部鉄橋を渡り、隣の鎧駅まで歩いたといいます。1959年に餘部駅が開業してからは駅までの山道を登りました。地域の人の通勤・通学を支え続けた鉄橋は、駅長の川本さんにとっても生活の一部でした。

(余部クリスタルタワーと、旧橋梁の橋脚)

 

「以前は風速20m/sで運行規制がかかりましたが、現在の橋梁になってからは風速30m/sまでは運行できるので、運休が減り列車がスムーズに運行するようになりました。鉄道ファンの方が列車が来る時間を見越して写真スポットでカメラを構えている様子もよく見られます」

 

地域の人達のバックアップを受ける美しい景観の道の駅あまるべ

 

(余部鉄橋「空の駅」から海側を臨む風景)

 

「子供の頃は景色を意識して見ることは少なかったのですが、余部に帰ってきて改めて見ると、春の新緑や秋の紅葉と橋の風景が本当に美しいことを実感します」

新橋梁に架け替えられてから、JR餘部駅側の橋脚が3本現地保存され、展望施設として生まれ変わったのが2013年にオープンした余部鉄橋「空の駅」。トワイライトエクスプレス瑞風などの写真映えする列車は特に人気で、季節ごとに変わる風景を追いかけ、お客様が何度も訪れるスポットです。余部鉄橋「空の駅」から見える海や山も圧巻ですが、夜になると漁火が美しく見え、また海側から見たクリスタルタワーのライトアップも川本さんがおすすめするポイントです。

(余部鉄橋「空の駅」ではかつての線路も保存されている)

 

道の駅あまるべは、バスツアーなどの団体の方が写真撮影や買い物・食事のために訪れる人気スポットです。また、余部鉄橋「空の駅」駅長のケヅメリクガメの『かめだそら』ちゃんのお目見えタイムもお客様に好評です。1日3回、概ね9時30分から10時30分に朝食、13時から14時が駅長業務としてのお散歩、16時から17時が夕食となっており、ゆったりした愛らしい動きに癒やされます。

 

 

『かめだそら』ちゃんの名付け親は地元の幼稚園児です。また、2019年に道の駅あまるべの外壁に新設されたそらちゃんをモチーフにした時計からは、一時間おきに幼稚園児が歌う童謡「うさぎとかめ」が流れます。

(道の駅あまるべ外壁にある、そらちゃん時計)

 

そして道の駅あまるべは、観光客だけでなく地元の方が日用品を買いに来るなど、地域の方の暮らしに欠かせない場所でもあります。

「道の駅あまるべは、地域の方から本当に愛され、支えられています。よく買い物に来てくださるだけでなく、花壇の草とりや公園全体の掃除など、従業員だけでなく地元の方もが担ってくださっていて、助けていただいています。地元からの温かい声を受けていますので、感謝の気持ちを込め、地元の方から商品のリクエストにはお答えできる範囲で品揃えをするようにしています。」

 

 

ランチ、お土産…新しい魅力を続々発信!

(道の駅向かいに旧橋梁の展示も)

 

多くの方から愛される道の駅あまるべ、余部鉄橋「空の駅」。おすすめの楽しみ方や人気商品を川本さんに伺いました。

まず、お客様に人気があるのが、地元産の野菜。また余部鉄橋の鋼材を使ったペーパーウェイトなど、余部ならではの商品は観光客のお土産にも人気です。

(道の駅あまるべ限定の余部鉄橋鋼材グッズ)

(余部ならではのおみやげコーナーも ※消費税の改定にともない、商品価格が変わる場合がございます)

 

「余部鉄橋の歴史を知れる情報コーナーで有意義な時間も過ごしていただけますし、レストランは地元の魚や野菜にこだわり、定食メニューをご用意、観光に来られた方にご好評をいただいています」

(定食「鉄橋御膳」。季節によってメニュー変更有)

 

「一つ一つ魅力を増やしていくことで、一度来た人が『また来ようね』とお友達を連れて来てくれるような場所にしていきたい」と意気込みを語る川本さん。余部の魅力をこれからも様々に発信していきます。

 

  • 店名
    道の駅あまるべ
  • 所在地
    兵庫県美方郡香美町香住区余部1723-4
  • TEL
    0796-20-3617
  • 営業時間
    9:00-18:00 ただし7月・8月は9:00-19:00
  • 定休日
    なし
  • web
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