香住生まれ、香住育ち、自称『ふつうの香住人』地元企業勤めの守山聡彦さん

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香美町の海側、香住生まれの香住育ち。小さい頃から、地元の海でのびのび遊び大きくなった、自称:『ふつうの香住人』守山聡彦(としひこ)さん。今回は、地元企業にお勤めの方に、スポットを当てました。高校卒業と同時に大学進学で香美町を離れましたが、「帰ってくるもんだ」と、22歳で帰郷しました。

まず、仕事に真正面から真剣に取り組んでいる顔が見えました。そしてプライベートでは愛妻家で家族を大事にするやさしい横顔。守山さんは、仕事も日々の暮らしも積極的に楽しんでいるように見えます。彼が『ふつうの香住人』だったら、「積極的に楽しむのがふつう」が香住人、ともいえますね。ご家族お揃いの週末に、ご自宅へ伺いました。

      

ふりかえれば、香住の海と魚が原点

—————–どんな少年、青年時代で、現在の仕事に至っているか聞かせてください。

香住の海の近くで生まれ、育ちました。小さな頃から暗くなるまで友だちと海や近くの山で遊び、地元の魚を食べて大きくなった、本当に香住によくいる普通の香住の男子です。父は漁業協同組合に勤めていましたし、祖父は紅ズワイガニの漁師でした。それに母方の実家は水産加工場だったので、高校生・大学生の時にはアルバイトもよくさせてもらっていました。思えば、「魚」というものが自然なかたちで身近にいつもありましたね。

大学時代の4年間は、町外に出ていましたが長男だったこともあり卒業とともに帰ってきました。 仕事については、せっかく帰郷するのだから地元で働きたいと思っていて、新卒で就職したのはある地元の銀行です。香住区以外の営業店で渉外担当や融資担当に配属され外回りで様々な企業・事業所へ行き、また、本部では企画などの仕事をしていました。自分がピースになって、企業への支援に携わりそのことによって企業も潤い喜ばれる、というのは私の喜びでもあり視野も広がり大きな勉強ができました。

また、厳しいルールも叩き込まれ、提案型の営業スタイルを磨けたことなど、ここで私の社会人としての基盤ができたと思います。しかし10年勤めたところで、転機がきます。

地元・香住の企業で働きたいという気持ちが段々と強くなっていました。特に意識して水産関係へとは思っていませんでしたが、縁あって知り合いの方から声をかけていただきました。香住で獲れるカニ、ホタルイカなどを使って加工販売するこの会社は、小さな頃から魚に触れて育った私のDNAに自然とピッタリきた気がしました。

販売網を全国に展開している会社で私は営業部にいます。鳥取、京都、滋賀、大阪など取引先の担当で、香住の水産食品を知ってもらうため飛び回って6年が経ちますが、仕事はおもしろく、充実しています。職種は違いますが、10年の銀行勤務で培ってきたことは今も生かせていると思います。

 

家族で楽しむアウトドア。庭でも楽しむアウトドア。

—————– 熱い仕事談義でしたが、なにより常に真っ向から考え、それを自分自身にフィードバックする積極的な姿勢が素晴らしいですね。仕事人としては熱いのですが、プライベートではどんな毎日ですか?

20代後半の時に、同じ銀行で知り合った女性と結婚しました。妻は、おとなり豊岡市出身で今も町内の金融機関に勤めています。

お互いに会社まで車で5分で、通勤は楽ですね。また、海まで5分なので私が子どもの頃と同じく夏は泳いだり、もぐったりですね。また、妻の実家は神鍋高原に近いので、ここからは車で50分ほどかかりますが、冬はスノーボード、夏はキャンプを楽しみます。バーべキューやシュラフなどキャンプグッズを揃えて楽しもうとしていたところにコロナ禍で制限が出て行けなくなりましたが、発想転換して我が家の庭にテントを張ってシュラフに家族で寝ました。都会でもベランダでキャンプする「ベランピング」というのをやっているみたいで、そこからヒントを得てやってみた「庭キャンプ」ですが、これで結構、非日常が味わえて良かったですよ。また、3人の小学生の子どものうち男の子は地元のサッカーチームに入って香住小学校のグラウンドで練習しています。まだ本格的とはいえないんですが、親子でボールを追いかけています。神鍋高原でタケノコ堀り神鍋高原でキャンプ

 

—————– 一気にのんびりした口調になる守山さんのとなりで微笑む奥さまの真美さん、結婚を機に豊岡市から香美町へ来られての感想はいかがでしょう?

やはり魚が美味しい、というのが一番ですね。子どもたちもいろんな種類の魚料理が大好きです。子育てに関しては、しおかぜ香苑(*1)、今子浦にも公園があり外遊びは充実していますが、雨や雪のときの屋内施設が少ないかなと思います。年齢によって遊び方が違うので難しいかもしれませんが、以前あった予約のいらない「ゆうぷる」のような施設があればうれしいです。そして屋外施設にはぜひ屋根付きの休憩場所が増えればありがたいですね。休憩場所が増えると高齢の方やどんな方にも使いやすくなると思います。

(*1)しおかぜ香苑(こうえん):香住海岸沿いにある公園で散策やスポーツ、レクリエーションなどに利用できる。

 

恵まれているのは、災害の少なさ、おいしい食。心配は医療体制。

—————– 子育て世代ならではの意見が出たところで、香美町の良い点、気になる点を上げてみてください。

まず良い点ですが、私は地元の消防団に入っていますが大きな災害が少ないと感じます。確かに今はどこでゲリラ豪雨や地震、台風があってもおかしくないですし、環境にもよるとは思いますが、香美町は比較的自然災害は少ないと思います。

また、繰り返しになりますが、魚は美味しいです。加えて肉も、水も美味しい。水道をひねって出てくる水が冷たくて、おいしく飲めるというのは、贅沢なことですよね。

医療費についても、高校3年まで無料なのはありがたいです。

気になる点は、医療です。個人医院が少なく、公立病院は香住区ではひとつしかない香住病院ですが、診療科も少なく救急病院ではないので、休日や夜間は車で約30分の豊岡病院になります。急な病気・ケガのときはこちらも焦っていますが、たとえば緊急時、今だったらどこに連絡したらいいのか、どこに窓口があり、誰に相談したらいいのか、住んでいてもわかりにくいです。

また、30代の今はいいですが、車も運転できなくなってくる高齢になった時に心配かな。相談できる機関、支援・アドバイスしてくれるところが充実していてほしいと思います。(*2)

 

香住弁にご注意(?)

—————– 香美町をよく知る守山さんから、移住してくる方へ向けてメッセージを

香美町の(特に香住の)人間は、口調がきついとよく言われますが、それはただの方言です。あったかくていい人が多いので、怖がらず安心して来てください。

大学時代のエピソードです。私が香住の友人と香住弁で話す会話を隣で聞いていた、徳島の友人が、「まあまあ、そんなケンカしないで—-」と割って入ってきたことがありました。私たちは普通に話していただけでしたが、ケンカしていると誤解されてしまったのです。今となっては笑い話ですが、当時は「香住弁はケンカ腰?なぜ?」と不思議に思ったものです。

また、田舎独特の近所づきあいというのがあります。敬遠しないで地域の活動、PTAなど参加してみたら楽しいこともあり、地域や周りを早く知ることにもなります。話しやすい環境なので、慣れるには地域活動に参加してみてもいいと思います。

 

時に熱く饒舌に、時にユーモアを交えのんびりと語っていただきました。実際に香美町に長く暮らし、企業に勤めておられる守山さんのお話は、移住を考える方にとって参考になったのではないかと思います。守山さん、ありがとうございました。

( 著者:香美町町民ライター)

 

(*2) 守山さんの話を受けて、香美町役場企画課調べ / 香美町での医療・緊急時について

豊岡病院救急・救命センター(緊急外来は緊急性の高い方のみご利用ください。tel 0796-22-6111)

https://www.toyookahp-kumiai.or.jp/toyooka/minasama/kyukyu/

公立香住病院・救急外来/(時間外及び休日の救急医療対応は、午後9時まで。事前に症状などを電話でご連絡ください tel 0796-36-1166)

http://www2.nkansai.ne.jp/org/kasumihp/kakuka/kyuukyuugairai.htm

 

兵庫県小児科医会 小児一次救急 但馬(tel (昼)0796-23-9219  (夜)0796-23-9219)

兵庫県子ども医療電話相談(tel #8000 または 078-304-8899)

https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf15/hw11_000000013.html

 

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