「人みな使命あり」自ら学び地域を創る人材を育む

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「地域に学び、地域と協働し、地域になくてはならない高校をつくる」は、香美町村岡区にある、兵庫県立村岡高等学校の学校教育目標です。校舎正面には「人みな使命あり」の文字が刻まれた石碑があり、生徒たちはここで地域に深く根ざし、使命を持った地域の一員として学びを重ねて行きます。地域活性化に向けた特色ある村岡高校の教育プログラムについて、大垣喜代和校長先生にお話を伺いました。

全国募集の特色類型・地域アウトドアスポーツ類型

村岡高等学校は兵庫県の第5学区(豊岡市、美方郡、養父市、朝来市)に所属。香美町内・近隣市町の生徒たちの進学先として選ばれているだけでなく、平成26年新設された「地域アウトドアスポーツ類型」は兵庫県立高校では初めて全国から出願することが可能になりました。
地域アウトドアスポーツ類型は、「地域創造系」と「アウトドアスポーツ系」の2つのコースに分かれ、入学時に生徒の希望に沿って振り分けられます。それぞれどのようなことが学べるのでしょうか。

地域創造系

地域創造系の生徒は1年生の地域学入門の授業で、まず地域をよりよく知るための基礎的な知識を学びます。2年生からは普通科の授業を受けながら地域を知るための聞き取り調査などを行い、地域の課題を研究。さらに3年生では、課題解決の方法を卒業時に冊子にまとめ、地域に向けて発信することを学べます。学びの中で得た地域の人と深い交流と、人前で自分の意見や課題解決の案を述べる機会から得た自信は、大学入試でのアピールポイントにもなります。国公立大学や有名私立大学へ進学し、地域での学びを強みにして社会で活躍していく事が目標です。


(地域創造系の生徒が卒業時に制作する地域課題解決提案の冊子)

アウトドアスポーツ系

アウトドアスポーツ系の生徒は一年生の地域学入門の授業で指導者論、トレーニング理論、栄養学など外部講師からスポーツに関わる基本的な学習をします。2年生からは冒険教育、アウトドアスポーツ、地域スポーツ、スポーツ実践とより実践的な学びに入ります。冒険教育ではツリーイングやロッククライミングなど冒険要素の強いスポーツを実践し、また地域で生涯楽しめるスポーツとしてゴルフやスキーなどの実習も行います。体育館に併設されたトレーニングジムでウェイトトレーニングの基礎理論も学べたりと、スポーツに興味がありスポーツを通して地域を元気にしたいと考える生徒にとって魅力的な学びが多くあります。

全校生徒で関わる「地域元気化プロジェクト」で「なくてはならない高校」に

このように、地域アウトドアスポーツ類型では特色ある学びを得ることができますが、総合的な学習の時間「地域元気化プロジェクト」には類型に関わりなく全校生が関わります。地域で開催される「みかた残酷マラソン全国大会」や「村岡ダブルフルウルトラランニング」では村岡高校の全校生がボランティアで関わり、企画や運営を行います。


(「みかた残酷マラソン全国大会」にてスタッフとして活動する村岡高校生)


(「みかた残酷マラソン全国大会」にて演舞でランナーを応援する村岡高校生)

「みかた残酷マラソンでは、約3,000人と、小代区民より多いランナーが来ます。大勢の方を受け入れるために、地域の方や実行委員だけでは難しいおもてなしを本校の生徒がお手伝いさせていただき、『村高生(村岡高校の生徒)が来てくれるから頑張れる』といっていただけています。ランナーの方も地域のおもてなしや村高生の頑張りに感動されるからこそ、みかた残酷マラソンは7割という高いリピーター率を記録しているのだと思います。」


(大垣喜代和校長先生)

地域元気化プロジェクトは民芸班、吹奏楽団、食文化班、環境班、地域福祉班の5つのグループに分かれ、それぞれに地域と協働した活動を行います。民芸班では伝統工芸の紙漉きを行う班と先述のマラソン大会の応援時などに演舞を踊る班があります。吹奏楽団は地域のイベントでの演奏のほか小学校で楽器を教えるなどの活動を行います。食文化班は地域の食材を生かしてメニュー開発を行い、環境班は、役場の農林水産課や北但西部森林組合と協力して森の健康診断や木の駅プロジェクト行ったり、地元団体「武勇田(ぶゆうでん)」と協力して棚田の保全活動を行っています。地域福祉班は地域の、特に高齢者や子どもの支援策を検討・実践したり、小規模集落の魅力を発見・発信するために小規模集落への聞き取り調査を行います。
「このような、地域と一体になった教育の支援を行ってもらうために、香美町地域おこし協力隊の方に『教育コーディネーター』として入っていただいております。」


(教育コーディネーターとして活動する、香美町地域おこし協力隊の房安晋也さん)

地域の方や地域おこし協力隊員に支えられながら取り組んだ活動を地域に還元する場もあります。毎年10月に開催される村高フォーラムでは地域住民を招き、活動の報告や議論の場を設け、次年度への取り組みへとつなげていきます。


(村岡高等学校 グラウンド)

地域活性の使命への第一歩・オープンハイスクール

「本校で学んだことをもとに、大学等で活躍し、その後地元に戻ってきてそれをまた還元してくれるのも嬉しいし、本校での経験を生かして、色んな所で地域づくりをしてくれることで日本全体の地域を創ってくれるような人材を育てられたらと思っています」
スポーツや地域活性など、普通の学習だけでなく特色を持った3年間を過ごしたいと考える生徒や保護者から注目されている村岡高校ですが、2019年度は8月3日に第1回、10月5日に第2回のオープン・ハイスクールが開かれます。
「オープン・ハイスクールでは、数学や英語などの授業はもちろん、アウトドアスポーツや地域創造などの授業も体験できます。類型についての詳しい紹介や部活動見学もできますのでぜひこの機会に村岡高校の様子をご覧ください。」(※詳しい情報はhttps://www2.hyogo-c.ed.jp/weblog2/muraoka-hs/?p=1244

「全国募集をすることで、違う地域から生徒が来ることにより、学区内の子どもたちにも良い刺激や交流の機会になっています。遠方の生徒は下宿から通学することになりますが、小規模校で教師との距離も近く、生徒と教師の関わりが密なので、何かあれば教師に相談しやすい環境にもつながっています。」
「人みな使命あり」を掲げる村岡高校。全校生徒で地域と協働し、地域と密着して得る学びや、類型に応じた特色あふれる学びなど、村岡高校ならではの教育が、自ら考え、行動する生徒の成長を促します。

※下宿先になってくれる地域の方、香美町に移住して下宿先を運営したいという方を募集しております。

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