週末移住者『おじろじろキャンプ場』現在開拓中(2021 年夏オープン予定)

上山恭平さん・上山知沙子さん・藤原孝子さん
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キャンプ好きが高じて、小代区の山を購入した上山さんご夫婦。
最高のキャンプ場をつくりたい!と家族みんなで楽しみながら手作業での開拓。 小代と大阪を行き来する、週末移住のようなスタイルでキャンプ生活を満喫中!

            (左から 叔母の藤原孝子さん・上山知沙子さん・上山恭平さん )

2 年前の冬、小代区の山を購入した上山さんご夫婦。山を購入したきっかけは「自分たちの理想のキャンプ場を作るため」。
お二人の住まいは大阪、堺市。数年前から夫婦でキャンプにはまり、関西周辺の様々なキャンプ場を巡って楽しんでいた頃、キャンプからの帰り道は決まって二人で、キャンプ場についてのいろんな妄想をしていたそう。「ここのキャンプ場の露天風呂は最高やった!けど、もうちょっとこうだったらより最高なのに。私だったらこんなキャンプ場にする!」と。
そんなことを繰り返しているうちに、ふと、知沙子さんの中でこんな想いが浮かび上がってきたそうです。
「このキャンプ場巡りで私が思った『いいところ』取りをした『いいところ』だらけのキャンプ場を作りたい!」と。

いろいろな表情をもつ山に一目惚れ。

そこで早速、知沙子さん自ら、キャンプ場運営のための事業計画を立てて、キャンプ場建設のための山探しが始まりました。理想は傾斜ばかりの山ではなく、テントサイトが作れる広大な平地があり、景色もよい場所。
ネットで、山林バンクや山を専門に売買をする仲介サイトや田舎暮らし専門のサイトなどを調べ、気になったところに実際に見に行っている中で、小代の山との運命的な出会いがありました。
見てすぐに気に入り、キャンプ場になるイメージができたそう。

広い平地。ここがテントサイトに。

広さ 13 万坪(約 43 万 m²)という予想以上に広大な山林は平たんな広場が多く、山の中に林道も整っていて、杉林も森もあり、小川も流れる理想的な山。
「ダントツで気に入った。」という一目惚れした山を即決で購入し、その年の春から、週末通いのキャンプ場開拓がはじまりました。
知沙子さんの母、叔母さんにも「手伝って欲しい」と頼んだところ、こちらも即決で「やりたい!やろう、やろう!」と一家でのキャンプ場作りが始まりました。現在開拓中。2021 年夏にオープン予定です。
名前は『おじろじろキャンプ場』。

管理棟となる小屋を一から手作りで建設中。

さて、そもそもキャンプ場を作りたいと言っても、大阪で会社員の恭平さんのおやすみは週末だけ。
事務職をされている恭平さんと、元々エステサロンで働いていたという知沙子さん。母・叔母も田舎暮らしの経験もなく、まさに全員が手探り状態で始める作業の数々。
まずは山の整備。大量の草刈りに木の伐採。作業のために恭平さんはチェーンソーを使った木の伐採の訓練を受け、知沙子さんは電気の配線ができるように、電気工事の資格をとり、作業効率化のためショベルカーも乗りこなせるように。管理棟も知沙子さんが一人で設計図をひいて、一から作ったそう。
知沙子さんの母と叔母もどんどんキャンプの面白さにハマって、毎週末、夫婦と一緒に通い、楽しく作業を手伝っています。

 

上山さん一家が、楽しくキャンプ場を開拓している様子は、知沙子さんが動画で撮り、編集して Youtube で配信されています。 上山さん【兵庫でキャンプ場作り】https://www.youtube.com/channel/UCn93wskLvOXcjwRvJdRnlBQ
山にお風呂がない、なら作るしかない!と、山の中でドラム缶風呂に入る様子や、管理棟を一から作っている様子やトイレ問題だったり、自然溢れる山でのあんなことやこんなこと、Youtube 配信や SNS での発信もあり、多くの方が一家のファンになっています。
ドラム缶風呂作って入ってみた【家族でキャンプ場作り #13】https://www.youtube.com/watch?v=_NASqf51R8g&t=65s

「SNS で知り合いになった大工さんが手伝いに来てくれたり、小代の人たちとも仲良くなって、小代に来た時の拠点となる場所を提供してくれたり、作業を手伝いに来てくれたり、本当に小代は居心地がめっちゃいいです。親しみやすくて、Welcome な状態で受け入れてくれるので、わたしたちも自然と溶け込めている気がします。」と知沙子さん。
地域の行事に参加したり、小代の人たちとのつながりもしっかりでき、いい環境を築いている上山さん一家。みなさんの人柄・キャラクターもあり、すっかり小代に馴染んでおられます。

ー現在、開拓 2 年目。今度の予定は?どんなキャンプ場になりそうですか?

「1 年目はまず管理棟を作り、今はオープンのためにトイレ棟の建設中。管理棟には今年ウッドデッキをつけて、快適なキャンプ場へと少しずつ近づいてきています。次は露天風呂も作りたいです!」
「この自然のすばらしさを大切に、星空を楽しんだり、美しい景色を楽しめるキャンプ場にしたい。
すごく広いので、オートサイトでも普通の区画よりも広く作れると思う。隣が気にならない、ゆったり広々としたキャンプ場にしたいです。フリーサイトも、林の中やいろいろなところに作れるから、キャンプ好きにはたまらないと思います!」

叔母のつくるパンはプロ級!

週末だけの移住。もう一つの拠点作りで、人生をより楽しむヒントがたくさんつまっています。

そして知沙子さんの妄想も止まりません。
「やりたいことはたくさんあって、叔母が作るパンがおいしいと評判なので、叔母のパン屋さん計画を考えてます!
キャンプ場ができたら、ソーセージ作りなどの体験教室や、山の中でのカフェや、バイクで来たり、キャンプでなくても昼間にふらっと来て休憩できるカフェを森の中に作れたらいいなぁとか。あとは滝の水を使ってプール作れないかなぁとか(笑)
広いドッグランの中にテントを建てて犬と楽しみながらキャンプできるテントサイトや、自分たち専用の足湯がサイトの中にあって、いつでも足湯ができる足湯サイトや。ツリーハウスやコテージもいいなぁとか。たくさん妄想して、楽しみながら考えています。」

恭平さんも小代でのキャンプ場作りをする中で、毎日の仕事に対するモチベーションや、気持ちの変化があったそうで、
「自分たちで理想のキャンプ場を作るための開拓は本当に楽しくて、週末になったら山に行けると思ったら、仕事のストレスもなくなります。普段住んでいる場所とは違う場所がある、というのが心の支えというか、大阪から小代に行ってキャンプすることで、心のスイッチを切り替えられるので、毎日を楽しく過ごせています。」

大人の遊び場作り。それを全力で楽しむ上山さん一家。
最近はテレビや新聞などの取材も多く、全国的にも上山さん一家のキャンプ場作りの様子に注目が集まっています。

週末だけの移住。もう一つの拠点作りで、人生をより楽しむヒントがたくさんつまっています。これからオープンに向け、ますます楽しみながら素敵なキャンプ場をオープンさせてください。オープン後も開拓はまだまだ続きそうですね!

(左から知沙子さんの母と叔母)

(露天風呂予定地からの眺め)

<著者:香美町町民ライター 中村 美和子>

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