「ハチ北」のスキーヤーに会いに、大阪から通う日々
香美町村岡区のハチ北スキー場をホームに、スキーヤーとして活躍する松本祐一郎さん。ハチ北スキー場を拠点に活動するスキークラブ「WESTERN BUMPS」の選手兼コーチ、代表も務めています。大阪府生まれの松本さんが、スキーと出会ったのは3歳頃。アクティブなご両親に連れられ、家族旅行でのアクティビティの一環としてスキーを始めました。小学5年生時、いつものように家族でスキーを楽しんでいたとき、モーグルの元全日本代表でもある高名な選手に声をかけられたことがきっかけになり、本格的にスキーの世界へ足を踏み入れ、18歳の頃から「WESTERN BUMPS」に所属します。
「大阪から通いやすいということもあり、当時からハチ北を中心に滑ってきました。ハチ北は全国的に見てもレベルの高いモーグルのスキー場です。何度もハチ北に通う中、ハチ北に住む先輩スキーヤーとも親しくなり、冬休みには泊めてもらうなど、本当によくしてもらいました。それまで家族でしかスキーをしてこなかった自分にとって、『WESTERN BUMPS』のメンバーと一緒に滑ることがとても楽しく、ほかのメンバーのように上手に滑れるようになりたいと、励みになりました。」
(『WESTERN BUMPS』Instagramより)
松本さんはスキーそのものの楽しさはもちろん、クラブメンバーに出会うことを何よりの楽しみに大阪からハチ北に通い続けました。ハチ北に集まる地元の人達の、人を受け入れる暖かさや懐の深さに、都会の人間関係にはない魅力を感じたといいます。
20代前半で就職を機に一度スキーからは卒業。その後20代なかばでリーマン・ショックのあおりを受け、自分の暮らしを見つめ直すなかで、「スキー」というキーワードが再浮上したのでした。
全日本スキー選手権大会で得た大きな実績
(Instagramより)
「リーマン・ショックで自分がこれからどうするかを考える中、高校のときに『とにかく有名になりたい』と思っていたのを思い出しました。それと同時に、スキーをずっと続けてきて評価してもらえていたのに、大きな実績を残せていなかったことに思い当たり、『よし、スキーの全日本選手権に出ることを目標にしよう』と決め、『WESTERN BUMPS』に戻りました。」
ブランクがあるとはいえ、長年の積み重ねがあるから大丈夫だと、松本さんもリスタート当初は考えていました。
「でも、ハチ北で臨んだ復帰戦で高校生に負けてしまって。そのことが思いの外悔しく、スキーにおいてこれまでにない努力をすることに繋がりました。」
努力が結果に現れ、上達とともにスキーをより楽しむ気持ちが生まれ、更に努力をする。その好循環が功を奏し、全日本スキー選手権大会に何度も出場。さらに2018年3月、「第38回全日本スキー選手権大会 フリースタイル競技 デュアルモーグル」にて、前年世界選手権2冠を達成した、堀島行真選手と決勝トーナメントで対戦するまでに至りました。モーグル競技は年々若年化しており、選手としてのピークは20代前半といわれています。その輝かしい時期にブランクを迎えていたにもかかわらず、30代でトップアスリートの選手と全日本トップクラスで戦えたことは、松本さんにとっても大きな自信と誇りに繋がりました。そして現在は、「WESTERN BUMPS」のチームメンバーを中心に代表コーチとして後輩を育てる立場となり、自分がかつて思ったように、メンバーが「この人達と滑っていたら楽しいな」と思えるような時間を提供しています。
(2017年 ホーム復帰戦・左が松本さん)
「ハチ北を有名にしたい!」実績があるからこそできる発信力を生かして
スキーの選手活動をするうちハチ北に幅広い知り合いができ、その中で現在の奥様とも出会い、結婚を機に村岡区に移住してきたのが2012年。生まれ育った都会の環境とは大きく違い、戸惑いも大きかったといいます。
「香美町には地域の行事ごとや集まりも多くありますが、自分がここでやっていきたいこと、協力できること、できないことをはじめに伝えました。無理に馴染もうとすることより、ハチ北に『お客さん』として長く通い続けてきた自分だからこそハチ北のためにできることがあるのではと思っています。」
当初「有名になりたい」という気持ちからスキーをリスタートさせた松本さんでしたが、現在は「ハチ北をもっと有名にしたい」という気持ちへとつながっています。世界チャンピオンとも戦えたというご自身のスキーの実績は、良質なハチ北の斜面で滑り続けてきたからこそ。関西に素晴らしいモーグルのスキー場があるということを多くの人に知ってもらいたい、その思いから様々な形で発信をし続けています。
松本さんの実績からお声がけがあり、スキー関連You Tubeにも出演。
また、現在スキーにはあまり興味がない人に向けても裾野を広げられたらと、元バンドギタリストとして活動してきた経歴も活かし、現在はハチ北周辺でのイベントなどで演奏したり、SNSで動画を発信したりもしています。また、2020夏からはアパレルブランド「snow clown」をオープン。スノースポーツの場や、音楽イベントにぴったりのデザインを続々発信していきます。
(自身が手掛けるアパレルブランド snow clownのTシャツを着用)
「音楽やファッションを通じてハチ北やスキーに興味を持ってもらえる人が増えたらと思います。また、SNSのフォロワーはスキー関連の方が多いですが、そのフォロワーさんにも『スキー以外にも香美町にはこんないいところがあるよ』、と紹介していきたいです。外から見た目線で香美町やハチ北のいいところをとらえて、多くの人に広げるのが僕の役割かなと感じています」
頂上から山麓まで、関西最長を誇るコースがあり、キッズから超上級まで楽しめる充実のハチ北スキー場、スキー場周辺で楽しめる香美町の魅力を、松本さんは映像で、言葉で、実践で多くの人に伝え続けます。
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